「永久脱毛の定義とは?」「永久脱毛した毛は元に戻せる?」など疑問を持つ人へ。
この記事では、プララボ編集部が調査して分かった「永久脱毛の定義」や「メリット・デメリット」を医師監修のもと解説します。
【経歴】
慶應義塾大学医学部(1998年)を卒業後、形成外科で研修。その後、琉球大学病院形成外科(2015年)の教授として沖縄に赴任。現在は琉球大学大学院医学研究科形成外科学講座教授、琉球大学病院病院長補佐などを兼任。
【所属学会】
日本美容外科学会、日本形成外科学会、日本形成外科手術手技学会、日本頭蓋顎顔面外科学会、日本マイクロサージャリー学会、日本顔面神経学会
永久脱毛とは?
永久脱毛とは「施術後に生えてくる毛の本数が以前より減った状態を長期的に維持できる脱毛」のことを指します。
医療脱毛は、この定義に基づき「永久脱毛」と言うことができますが、1度の脱毛施術で毛が完全に生えてこなくなるというわけではありません。
FDA(アメリカ食品医薬品局)によると「一定の脱毛施術を行った後に再発毛する本数が、長期間において減少し、その状態が長期間に渡って維持されること」とされています。
AEA(米国電気脱毛協会)によると「最終脱毛をしてから1ヵ月後の毛の再生率が20%以下であれば永久脱毛と認める。」とされています。
定義によると永久脱毛は「脱毛施術後に以前より毛が生えこない状態を長期的に維持できる脱毛」ということになります。
現在、この定義に基づき、長期にわたり毛の再生がない状態を維持できる、施術は「医療脱毛」と「針脱毛」だけと言われています。
永久脱毛が可能な2種類の脱毛施術方法
両方とも医療行為になりますので、医療機関で脱毛施術を受けることになります。
医療レーザー脱毛
医療レーザー脱毛は、黒い色素に反応する熱レーザーを照射して、発毛組織を破壊します。
発毛組織を破壊することで、毛が成長できなくする施術方法です。
- 医療レーザーを当てる部分のシェービングをしておく
- 必要に応じて麻酔を使用
- 肌にレーザーを照射
- 炎症を抑えるために必要に応じてアイシングや軟膏を塗布
- 保湿などのアフターケアを行う
また、医療レーザー脱毛には「熱破壊式」と「蓄熱式」の2つの脱毛方式があります。
熱破壊式について
熱破壊式は、医療レーザー脱毛の中で、高出力レーザーを照射するショット式とも呼ばれています。
- 濃く太い毛に対する効果が高い
- 施術後1~2週間で毛が抜け始める
- レーザー出力が強く、施術時に痛みを感じやすい
- 日焼け肌や色黒肌への照射は不可
痛みや副作用(炎症、熱傷など)のリスクも把握しておきましょう。
蓄熱式について
蓄熱式は、低出力のレーザーを連続的に照射して、じわじわと熱を蓄えてバルジ領域を破壊します。
- 剛毛からメラニン色素の少ない産毛まで幅広い毛質に効果が高い
- 比較的低出力で照射するため、痛みや肌への負担が少ない
- 色黒肌や日焼け肌でも照射可能
医療レーザー脱毛が効果を発揮するのは、毛周期(毛の生え変わる周期)の中でもメラニン色素を多く含む成長期の毛のみです。
熱破壊式・蓄熱式の特徴を理解して、自分に合った施術方法を選びましょう。
針脱毛(ニードル脱毛)
針脱毛(ニードル脱毛)とは、毛穴に直接針を挿入し電気を流すことで、毛根を破壊する脱毛方法のことです。
毛穴ごとに針を挿入するため、1本1本丁寧に脱毛することができ、レーザー脱毛では対応が難しい部位や毛質にも効果があります。
毛根に直接作用するため、色素の薄い産毛や白髪、硬毛化した毛、剛毛にも施術可能です。
また、針脱毛では肌に触れる部分がコーティングされた特殊な針(絶縁針)を使用するため、周辺の皮膚を傷つけることがありません。
- 施術前に毛は2~5㎜程度伸ばしておく
- 必要であれば麻酔を使用
- 毛穴の1つ1つに細い絶縁針を挿入
- 挿入した絶縁針に微弱な電流を流す。毛根が破壊され、毛が再生することを阻止。
- 電流を流した毛穴に生えているムダ毛をピンセットで抜く
- 施術後は外用剤の塗布
- 保湿や消毒などのアフターケアを行う
針脱毛は、1本1本の毛に対して施術をするため、医療レーザー脱毛のように広範囲を一気に脱毛することができません。
ですが、毛がまばらに生えている部位や少量のムダ毛に対して、1本1本確実に脱毛することができるので、安く早く脱毛が完了する場合もあります。
また針脱毛の場合、針を毛穴に挿入し電流を流すため、施術時の痛みが強いと感じる人もいます。痛みが強いと感じる人は麻酔を使うようにしましょう。
永久脱毛に向けた必要な値段・相場
医療脱毛を5回受ける場合の値段相場と、針脱毛の1時間の値段相場・針の1本当たりの値段相場を紹介します。
医療脱毛クリニックの値段相場
医療脱毛クリニックの値段相場は以下の通りです。
脱毛する部位 | 5回コースの値段相場 |
---|---|
全身脱毛(顔・VIO含む) | 約350,000円 |
全身脱毛(顔・VIO含まない) | 約200,000円 |
VIO脱毛 | 約85,000円 |
顔脱毛 | 約16,000円 |
ワキ脱毛 | 約100,000円 |
腕脱毛 | 約130,000円 |
脚脱毛 | 約110,000円 |
医療脱毛は自由診療のため、クリニックによって料金が異なります。
また、脱毛料金だけでなく初診料や再診料、麻酔代などが別途必要か、アフターケアは充実しているかなど、サービス内容も異なります。
クリニックによって割引プランやキャンペーンを利用することでお得に脱毛が受けられる場合もありますので、複数のクリニックを比較することをおすすめします。
針脱毛(ニードル脱毛)の値段相場
針脱毛(ニードル脱毛)の初回の施術に必要な料金相場は以下の通りです。
針脱毛でかかる費用 | 金額 |
針脱毛時間の場合10分 (1分当たり6~10本) | 約6,600円 |
針脱毛本数の場合1本 | 約500円 |
麻酔代 | 約5,000円 |
針代 | 約5,000円 |
血液検査代 | 約5,000円 |
針脱毛は時間計算で料金が決まる場合と、毛の本数で料金が決まる場合があります。
- 時間で計算する場合→時間料金+外用軟膏代+麻酔代+絶縁針代+血液検査代金
- 毛の本数で計算する場合→施術で抜く毛の本数+外用軟膏代+麻酔代+絶縁針代+血液検査代金
また採血代や自分専用の絶縁針代金、診察料なども別途必要です。
クリニックによってサービス内容や価格設定が異なりますので、しっかり確認してから契約することをおすすめします。
永久脱毛の3つのメリット
これから、永久脱毛で得られるメリットについて詳しくご紹介します。
メリット1.ムダ毛の自己処理の手間が減る
永久脱毛のメリット1つ目は「ムダ毛の自己処理の手間が減る」という点です。
全身のムダ毛の自己処理には20~30分程度の時間がかかりますが、永久脱毛を受けることでその手間がほとんど必要なくなります。
永久脱毛を受けることで、ムダ毛を気にするストレスがなくなることは、永久脱毛の大きなメリットと言えるでしょう。
メリット2.肌トラブルが減少する
永久脱毛のメリット2つ目は「肌トラブルが減少する」という点です。
シェイバーやカミソリによるムダ毛の自己処理は、肌へのダメージが大きく、肌の乾燥やニキビなどの肌トラブルを引き起こすことがあります。
永久脱毛を受けることで、ムダ毛の自己処理が減り、肌への刺激やダメージや肌トラブルを防ぐことができます。
メリット3.清潔感が維持できる
永久脱毛のメリット3つ目は「清潔感が維持できる」という点です。
毛穴に細菌が入り込むと、臭いや肌荒れの原因になります。
特に脇やVIOなどは汗をかいた際に蒸れやすく、臭いが発生しやすい部位です。
毛が多いと洗浄が難しく、細菌の繁殖が促進されやすい環境となります。
永久脱毛を受けることで、毛穴のつまりや肌荒れが改善され、清潔な状態を維持することができますよ。
永久脱毛の3つのデメリット(注意点)
これから、永久脱毛のデメリット(注意点)について詳しくご紹介します。
デメリット1.痛みを感じやすい
永久脱毛のデメリットとして「施術時の痛みを感じやすい」という点があります。
発毛組織自体を破壊する永久脱毛(医療脱毛・針脱毛)は、美容脱毛(エステ脱毛)と比較すると痛みを感じやすい施術方法です。
- 永久脱毛:レーザーまたは針で毛根を直接破壊する
- 美容脱毛:光(IPL)を照射して毛根を弱らせ、毛の成長を遅らせる
痛みの感じ方には個人差がありますが、永久脱毛を行う医療機関(クリニック)では麻酔を使用することができます。
痛みが不安な人は、クリニックで医師や看護師さんと相談することをおすすめします。
デメリット2.元の毛量に戻すのが難しい
永久脱毛のデメリットとして「元の毛量に戻すのが難しい」という点があります。
永久脱毛で、発毛組織を破壊すると毛を再び作り出すことが難しくなります。
特に男性の髭やVラインのなどの部位はデザインに好みがあるので、施術を受ける前にスタッフさんと相談しながら脱毛を進めることをおすすめします。
「永久脱毛とは?」などの疑問への回答Q&A
永久脱毛とは?
永久脱毛とは、脱毛施術後に生えてくる毛の本数が以前より減った状況を長い期間維持できる脱毛のことです。
永久的に二度と毛が生えてこないことではありません。
永久脱毛の効果は本当に永久的なの?
一度破壊された毛根細胞は、毛を生やす機能が失われるため、ほとんどの場合永久的に脱毛効果があります。
しかし毛周期の関係で、皮膚の中に眠っていた毛が生えてくる可能性は否定できません。
永久脱毛にはどんな施術方法がある?
永久脱毛には、医療レーザーと、針脱毛の施術方法があります。
医療脱毛は、黒いメラニン色素に反応するレーザーを使用して熱エネルギーを発生させて毛根にある毛を生やす機能を持つ細胞を破壊する方法です。
針脱毛は、毛穴に細い針を挿入して毛根に弱い電流を流して毛を生やす機能を持つ細胞を破壊します。
予算や施術範囲を考えて脱毛方法を選びましょう。
永久脱毛は痛みが強い?
永久脱毛は、脱毛方法や部位、個人の感じ方によって痛みの度合いは変わります。
痛みが気になる人は、麻酔を利用してみましょう。
永久脱毛にかかる費用が大体いくら?
永久脱毛は、部位やプランによって異なりますが、全身脱毛は、10~20万円、全身脱毛+顔+VIOであれば、20~30万円前後です。
少しでもお得に脱毛を受けたい人は、クリニックがおこなっている割引やキャンペーンを利用してみましょう。
永久脱毛後にアフターケアは必要?
永久脱毛後は、肌の保湿や紫外線対策などのアフターケアが必要です。
アフターケアをおこなうことで、肌トラブルが起こりにくくなり、脱毛効果を実感しやすくなります。
永久脱毛はどんな人におすすめ?
永久脱毛は、自己処理を楽にしたい人やムダ毛にコンプレックスを感じている人、また肌トラブルを防ぎたい人におすすめです。
【まとめ】永久脱毛の効果・安全性を理解して脱毛を始めよう!
この記事では、永久脱毛に関する情報をご紹介しましたが、いかがでしたか?
最後に、おすすめの医療脱毛クリニックをお探しの人は、以下をチェックしてください。
気になる医療脱毛クリニックが見つかった人は、まずは無料カウンセリングを受けてみてくださいね。